信州松本ぺんぎん堂

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江戸時代からの味覚 塩丸いか

どうも、茶々丸です。

今回ご紹介するのは信州の味覚の中でもめずらしい海産物!

それがこちら!

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塩丸いか

塩丸いかです。信州の味とどどーんと書いてあります。

これはどういうものかと言いますとその名の通りまるごとのいかを塩漬けにしたものです。

やはり海なし県に来る海産物なので塩で漬けてあるのですね。

かつて、内陸部の信州に塩や海産物を運ぶ塩の道という道が通っていました。日本海側の千国・松本街道(糸魚川〜松本・塩尻)や北国街道(直江津〜追分)、太平洋側の三州街道(岡崎〜塩尻)、秋葉街道(御前崎塩尻)などが代表的な塩の道です。

当時、塩は大変貴重なものでしたが、何かを漬け込んで運んだ方が商品価値を高められるということで江戸時代中期頃から塩丸いかが作られるようになったようです。

塩丸いかはするめいかの内臓を取り除いて茹で、胴体に足と一緒に塩を詰めて塩漬けにしたものです。

こちらの商品は福井県の山下水産さんで作ったもので、銀座NAGANOで購入しました。

以前は岡谷市に製造会社があったのですが、そちらの会社はなくなってしまい……。しかし現在、松本市の水城というお漬け物屋さんでも作られています。私は水城さんで塩丸いかを作っていることを知らなかったので「大好きな塩丸いかを我が故郷の松本で作っているのか〜」と何だか嬉しくなりました。

www.mizusiro.co.jp

写真の塩丸いかはおみやげ仕様で袋に入っていてちょっとお高い(800円くらい)ものですが、長野県内のスーパーでは袋に入っていないものを1個100円くらいで販売しています。いまはもうちょっとするかな?いか自体がお高くなりましたもんね。

おみやげ屋さんで販売しているのはこのお高いタイプのみです。けれど、きちんと包装してあるものは賞味期限も長いし液漏れもないので安心して旅のおみやげにできます。

いかの塩漬けってどうなのよ、と思われそうですが、刺身や煮たり焼いたりしたものと違った食感や風味が楽しめてとてもおいしいです。

 

実は私は大人になるまで塩丸いかの存在を知りませんでした。千葉県出身の知り合いのお姉さんに「あなた長野県民のくせに塩丸いか知らないの!? 食べてごらんなさいよ、おいしいから!」とその存在を教えられたのでした。

おすすめにしたがって食べてみたらこれがまたおいしかったので、それ以来私は大の塩丸いかファンになってしまったのでした。

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胴体の中に足が入っています!

塩丸いかの食べ方はいろいろありますが、きゅうりの酢の物にするのが1番メジャーです。

水城さんのホームページでは粕あえや塩焼きそば、いかめしにするのもオススメしていました。水城さんでお取り寄せするとレシピもついてくるそうですよ!

 

塩丸いかは下ごしらえが必要です。料理する前に胴体から足をスポッと抜いて1〜3時間お好みの塩加減になるまで塩抜きしなければなりません。かなりしっかり塩分が染みこんでいるので1時間くらいではかなり塩味が残ります。3時間だとすっかり塩分が抜けきってちょっともの足りないかもしれません。そのあたりは時々水を替えながら味見しつついい頃合いをみつけてください。

 

いつも私が作るのはきゅうりとのあえもの。

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ごまがポイント

きゅうりも塩丸いかも輪切りにするのが一般的だと思いますが、私は両方とも細切りにするのが好きです。白ごまをふりかけるとごまの風味と食感も楽しめます。

そして味付けはこちら!

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信濃乃国の秘伝たれ しののめの露

これ、しののめというめっちゃおいしいだししょうゆです!

おいしいのでしののめだけ太文字にしてみましたよ!

なぜか安曇野市のたまごの駅という施設にしか売っていない超激レア商品です!

たまごの駅で売っているというくらいなので卵かけご飯に最適です!

しかし!

塩丸いかときゅうりの和え物にも合います!!

ああ、もう、しののめ最高!!

あ、すみません、ちょっと興奮してしまいました(汗)。

しののめ、そのくらい本当に大好きなんです。しののめについてはまたいつか記事で触れたいと思います。

このしののめとぽん酢を少々とおろし生姜と何かオイル(亜麻仁油など)をかけていただくと、本当に塩丸いか最高においしくなります!

しののめがない場合は塩ぽん酢でもなかなかいけます。マヨネーズで食べてもおいしいかもしれません。

tamago.aidaegg.com

(兎丸さん、たまごの駅レポートしてくれないかなあ……)。

 

みなさんも信州に行ったらぜひ塩丸いかをおみやげにして、ご家庭で海なし県・信州の味を楽しんでみてくださいね。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました!