信州松本ぺんぎん堂

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ワッサーって知ってる?

こんばんは、ぺんぎん茶々丸です。

本日はまたまた信州生まれのフルーツをご紹介しちゃいます。

それがこちら!

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ワッサー

「なーんだ、桃じゃないか」って?

いいえ、桃ではないんです。桃にそっくりですが違うんです。

こちら、その名もワッサー

桃とネクタリンをかけ合わせた果物です。

須坂市で果樹園を営む中村渡さんという方が創り出し、1990年に品種登録されました。こう書いてしまうと簡単に生まれたように感じてしまいますが、実は1968年に「山根白桃」と「水野ネクタリン」を混植した畑でできた果実の種をまき、1971年頃に実をつけた木から選び抜いて育成し、1988年に登録出願、そしてついに1990年に品種登録と、20年以上もの歳月をかけて生まれた果物なのです。

ワッサーとは中村さんの子ども時代のニックネームが由来らしいです。信州では名前の下に「さん」じゃなくて「さ」って付けて呼ぶことがあるんです。例えば「吉沢さん」は「よっさ」「太郎さん」は「たろさ」みたいな感じに。なので中村渡さんも「わっさ」と呼ばれていたのかもしれませんね。「さん」まであと一文字「ん」をつけるだけなのにどういうわけか「さ」で止まるんです。何故でしょう。子どもの頃から不思議でした。

おっと、話をワッサーに戻します。

果実の色は桃よりも全体的に赤いです。それでいて表面には桃と同じように細かな毛が生えていて、ビロードのようなさわり心地です。そして桃よりもずっと硬いです。

この写真のワッサーは近所のスーパーで購入した、もちろん信州産です。現在も主な産地は須坂市ということなので、須坂市から来たのかもしれません。

桃にそっくりですが桃よりも小ぶりです。当ブログでは毎回大きさ比べに登場するAirPodsとまたまた比べてみました。

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ちっちゃくてかわいい♥

結構小さいことがわかると思います。もしかしたら大きなあんず「杏月」のように育て方次第で大きくすることもできるのかもしれませんが(1本の木で育てる実の数を減らす)、どうなんでしょう。川中島白桃くらい大きなワッサーもあったらいいなあ、と食いしん坊の私は一瞬考えてしましました。

 

では次に果肉を見てみましょう。

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瑞々しいです

すっごくイエローというかオレンジです。でも桜桃じゃないんですよ、ワッサーです。

この断面を撮るために包丁を入れましたが、種から剥がすのにちょっと苦労しました。

肝心のお味はといいますと、少し酸味がありますが甘いです。爽やかな酸味のある桃といったところでしょうか。桃とネクタリンのいいとこ取りですね。

そしてコリコリと固めです。桃は熟すと手で簡単に皮をむくことができますが、ワッサーはナイフを使わないと剥けないかもしれません。もっともっと熟すとペロッと剥けるのかなー?

今回のワッサーはナイフを使って皮をむくと結構厚く剥けてしまいそうで、もったいないのでよく洗って皮ごと食べてみました。でも、絶対皮がない方がおいしいと思います。純粋な実の味を堪能できるといいますか。桃もそうですよね。絶対皮をむいて食べた方がおいしいと思うの。個人的には。

そうそう、桃はすっごくジューシーですけど、硬い分だけワッサーの方があふれ出る水分が少ないです。瑞々しいけれどしたたるほどには果汁が出てきません。なので丸かじりするには桃よりも食べやすいと思います。

小ぶりなので一度に2個か3個食べたくなってしまいます。大人なので1日1個で我慢しますけど。これ、庭にワッサーの木が生えてたら1日に何個でももいで食べてしまいそうです。というか、そうしたくなるようなお味です。

 

まだまだ桃やネクタリンやプルーンほど東京のスーパーでは見かけませんが、もしも店頭でワッサーを見かけたら食べてみてくださいね。桃とはまた違ったおいしさを楽しめますから。そして数年後には桃くらいメジャーな果物になっていてほしいなあと密かに願う茶々丸でした。

本日も最後までお読みいただきありがとうございました!