信州松本ぺんぎん堂

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兎丸さんの信濃だより ~ リニューアル 松本市美術館 ~

約一年間の改修工事を終えて、松本市美術館がリニューアルオープンしました。

開館20周年記念リニューアルオープン記念第一弾として

「よみがえる正倉院宝物ー再現模造にみる天平の技ー」

として、本展が開催されました。

 

 

もちろん、入り口にある "草間彌生” さん作の「幻の花」も美しく花開いています。

 

松本市美術館 幻の花

松本市美術館 入口

 

より多くの人に正倉院宝物の魅力を伝え、その卓越した技術を後世に伝承することを目的として、当時の姿を再現する模造政策が明治時代から始められました。

明治時代から、その復元が始められていたのですね。

古の天平時代からの宝物ですから、復元再生はとても大切なことですね。

 

しかも、天平年間から令和の1300年の間に、失われてしまった伝統技術もあるのです。

この、伝統技術を再現しながら、何年も何年もかけて再現されてきました。

 

「夢国 燃ゆべきもの燃えぬ国 木の校倉のとはに立つ国」

大正期に帝室博物館総長だった "森鴎外” が、正倉院ついて詠んだ歌です。

脆弱な日本の建物、戦火や災害で多くが消失したというこの国で

一千二百年以上この宝をよくぞ護り抜いてこられたものです。

 

当然、展示物は後世に復元されたものが多いのですが、古来の技法を研究し試行錯誤を重ね、ここまで美しく再現できたのは、大変に素晴らしいことだと思います。

機会がありましたら、ぜひお尋ねください。

日本の国が、もっと好きになりますよ。

 

(模造)螺鈿紫檀五弦琵琶

 

(模造)螺鈿紫檀五弦の琵琶 裏側

 

(模造)螺鈿紫檀五弦琵琶

 

 

この「正倉院宝物展」は、6月12日(日)まで開催されていますが

「(模造)螺鈿紫檀五弦の琵琶は5月15日までなのでお気をつけくださいませ。

 

兎丸拝