信州松本ぺんぎん堂

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病院の治しかた 後編

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皆さまごきげんよう

信州松本ぺんぎん堂安曇野支店ぺんぎん兎丸です。

 

前回、「病院の治しかた」にいたく感動して、記事を書いたのですが、未だ書き足りない事がありまして。

ずっとずっと考え続けておりました。

実は、入退院を繰り返している私には、病院問題は実に身近なものなのです。

 

shinsyu-matsumoto-pengin-dou.hatenablog.com

 

 

ここから先、お年寄りの方には、少し申し訳ない表現がありますが、病院の現実として受け入れて頂けると幸いです。

 

www.asahi.com

 

大阪の病院が倒産したお話は、記憶に新しい事と思います。

こんなにコロナ患者が入院してるのに、何故?と思うでしょう?

患者が溢れていても、利益が出ないのが新型コロナウイルスの特徴です。

これ、診療報酬点数の問題なのですけれどもね。

 

実は「病院の治しかた」の有原病院も、コロナ禍で倒産寸前に追い込まれてしまいます。

高度最先端医療に舵を切り、24時間365日救急患者を受け入れてきた有原病院も経営危機に直面します。

もちろん、最先端医療機器の導入などで、多額の負債を抱えてはいるのですが、問題は、コロナによる受診控えと共に、長期入院が増え、新規患者が受け入れられない事にもあります。

後半は、有原病院のコロナ危機のその後を描いていますが、病院の経営危機は深刻です。

院内を見渡せば、長期療養者のお年寄りが多く、直截な言い方をすれば、利益が出ない状態なのです。

確かに、高度な手術、最先端の治療をした方が、利益は出ます。

でも、療養中のお年寄りを追い出すわけにも行かない。

何故なら、お年寄りは、普段の生活に戻るのが難しい状態なのです。

以前、私も骨折してリハビリを受けましたが、

「普段の生活を普段通りに続けることが一番のリハビリになります」

と、リハビリ担当の先生に言われたことがあります。

退院しても、普段通りの日常が送れなければ、意味がありません。

介護をする家族にも多大な負担が掛かります。

そこで、有原院長は、決断をします。

急性期を過ぎ、療養をする病人を受け入れる病院を作ろう!

リハビリをし、普段通りの生活が出来るような、そんな病院を作ろう!

安心して、お家で暮らせるような医療を目指そう。

それは、急性期病院、救急病院とは、全く違う医療です。

ただ、周囲の病院の理解が得られず、また、借金をして新しい病院を作ります。

 

実際、モデルとなった相澤病院は、相澤東病院と言う、新しい病院を作りました。

療養、介護をしながら、安心して家に帰って貰う。

訪問介護センターも作り、退院してからのケアも充分です。

そんな医療を目指して、相澤先生は、今も奔走しています。

 

さて、ここまで、相澤病院を賛美して来ましたが、光が当たれば影も出来ます。

 

相澤病院の周辺には、自分の同窓生の家がたくさんあったのですが

いつの間にか、その家々が無くなり、病院の施設に変わっていきました。

あら、びっくり。

ここにあった家が、無くなってるわ。

そんなこともありました。

 

けれども、相澤先生は、止まることなく、がしがし進み続けます。

それは、ひとえに患者の立場に立った、患者目線の医療を目指しているからです。

ここまで書いて、未だ未だ、伝えたいことが山ほどあることに気づきました。

次回は、今、社会問題になっている、病院の統廃合にも触れていきたいと思います。

何時まで続くんだ…と思いつつ、お付き合いいただければ幸いです。