『医療は役人がやっているんじゃないんです。
現場の人力で回っているんです』
皆さまごきげんよう。
信州松本ぺんぎん堂安曇野支店ぺんぎん兎丸です。
冒頭の言葉は、過日テレビ東京系で放送された
「病院の治しかた ~スペシャル~」での有原院長の台詞です。
まさに今、現在進行形で医療現場に起きていることをリアルに描くこのドラマ。
ドラマ設定上は、山梨県にある有原病院と言う病院が舞台の物語ですが。
以前、「神様のカルテ」をこちらのブログで紹介した時にちらっと触れています。
舞台になっている本庄病院は、松本市民にとっては馴染みの深い総合病院である「相沢病院」ですね。
かの、スピードスケート金メダリスト小平菜緒さんが所属する病院です。
私が子供の頃は、本当に松本駅にほど近い場所に建つ小さな小さな個人病院でした。
それが今や、24時間365日救急患者受付をする救急センターを擁し、陽子線治療装置も導入するほどの病院になっているのですよね。
病床数360床。
それなりの規模になっています。
前回のブログ記事から7か月ほど経て、相澤病院のHPに伺いましたら 病床数が460床になっていました。
神様のカルテはお医者さまの目線で描かれたお話ですが
病院の治しかたは、リアルな病院経営が描かれます。
冒頭の有原院長の台詞にもありますが、「医は仁術なり」が理想なのです。
しかし。
実際は、企業体としての会社経営と同じ、経費削減・利益率の向上が命題です。
相澤病院 最高経営責任者である相澤孝夫先生は、私が幼い時にはまだ現役で
診療の現場で診察されていました。
看護師さんから「先生、いい加減休んでください」と言われてしまうほど、
常に患者と向き合い、熱心な医療を施しておられました。
だからこそ、患者の目線で医療を考え、時に「暴走」と言われるような設備投資をしてきた、中信地方で最大の民間病院です。
ただ、巨額融資を受ける分返済も迫られるわけなので、事務方の方々のご苦労も感じてしまいます。
なぜ、こんなにも熱く語ってしまうかと言えば、この「病院の治しかた」は、経営者・医師・看護師・スタッフ・患者など、様々な視点で描かれているからなのです。
患者は、有原先生の奥様の台詞のように
「お医者さんから見れば軽症でも、本人や家族にとってはおおごと」
と言う感覚でいます。
「いつでも誰でも診て貰えるのが当たり前の医療」
患者が望むのも、そして、有原先生が望むものも同じです。
ただ、病院経営の視点からは、非常に厳しい命題でもあります。
これは、病院だけの問題ではありませんね。
これからの日本が向かう超高齢化社会です。
皆さまは、2025問題をご存じですか?
2025年、いわゆる「団塊の世代」800万人全員が75歳以上、つまり後期高齢者となります。2025年問題とは、超高齢社会が訪れることで生じるさまざまな影響のことを言います。
このままでは、国民皆保険制度も維持できない状況になります。
病院も、急性期の患者ばかりではなくなります。
高齢者の療養施設のようになってしまい、診療報酬が下がります。
そんな様々な角度からの問題が、ぎゅっと詰まっているのが
「病院の治しかた」と言うドラマなのです。
もう本当に、全国民に見て欲しいほどお勧めしたい!
ただ、我が長野県の病院がモデルのドラマなのに
兎丸地方のテレビ局では未放映なんですよね~。
今回、ご店主さまのご配慮で、ぶるれいを送っていただいたのですよ。
ありがとうございます。
もっともっと語りたいことがあるのですが。
とりとめもない方向にいきそうなので、今日はここまで。
患者歴が長いものですから、ついつい語りたくなってしまいます。