信州松本ぺんぎん堂

信州にまつわる情報を愛を持って発信しています!

安曇野産りんごの味は格別!

 しあわせ信州さんがりんごのことをツイートしてたのを発見したので、私も今回は信州のりんごのことについて書くことにしました。

 

 

信州のりんごの特徴

生産量は全国2位

長野県はりんごの生産量全国2位。昨年は127,600トン生産されましたが第1位の青森県は長野県を倍以上引き離す409,800トン!私は信州ラブなので長野県産のりんごを食べたいと思うのですが、スーパーで売っているりんごのほとんどは青森県産。生産量にこれだけ差があるのだからそれも当然のことですね。けれど、うちの近所のスーパーでは長野県産のりんごは大きめでお値段もお高めです。安曇野産ともなれば長野県産の中でもとりわけお高めです。信州のりんごは特別だと信じたい……。

 

おいしりんごが採れる理由

信州でおいしいりんごが採れる理由は

 *土地の水はけがよい

 *朝晩の気温の差が大きい

 *晴れの日が多く、日光の当たる時間が長い

という3つの理由が挙げられます。

確かに朝晩の気温差の大きさや晴天率は信州で暮らしているときには肌で感じていました。というか、東京に来てから朝晩の気温の差が少ないことに驚いたというか、体調悪くしたというか……。夏は昼間暑くても夜になると肌寒いくらい涼しくなった方が体が休めるような気がします。私もりんごのような体質なのでしょうか。

また、東京の天気予報で「今日は晴れです。いいお天気ですね〜」なんて言っていても「雲が多すぎないか?」と感じてしまうくらいには信州の方がいいお天気度が高いと思います。

 

信州ではいつからりんごの栽培が始まった?

信州では明治7年に政府から苗木が配布されたことにはじまって、明治30年頃から大正末期にかけて県下各地に広まりました。

それまで信州の一大産業は養蚕業でしたが昭和初期に起こった世界恐慌によって不振に陥り、その転換作物として県がりんごの奨励を行ない、栽培面積が急速に増加しました。

しかし、現在では生産者の高齢化、畑の住宅地への転用などにより栽培面積の減少が続いているそうです。そんなことを知るとちょっとさみしくなりますね。

 

信州で栽培されているりんごの種類

シナノを冠した名前がたくさん!

JA長野のホームページで紹介されているのは、夏あかり、つがる、秋映(あきばえ)、シナノスイート、シナノゴールド、ふじ、サンふじ、王林、紅玉、陽光でした。ということはこれが長野で栽培されている主な品種なのでしょう。

ほかにもふじとヒメリンゴをかけ合わせて作ったアルプス乙女という直径5センチほどのミニりんごがあったり、シナノがつくりんごにはシナノレッド、シナノリップ、シナノピッコロ、シナノドルチェ、シナノプッチ、シナノホッペがあります。下諏訪で生まれたすわっこというものもありました。かわいい名前ですね。

 

ちなみに、全国共通の話ですが、ふじとサンふじの違い、ご存じでしたか?

ふじは果実に袋をかける有袋栽培で、サンふじは果実に袋をかけない無袋栽培。栽培方法の違いで名前が違うんですね。袋をかけないサンふじは太陽の光を直接浴びるので、サン(Sun=太陽)からきているといわれています。

ふじとサンふじはもちろん味にも違いがあって、ふじはサンふじよりも甘さが抑えめで皮が薄いのが特徴です。

 

信州りんご三兄弟参上!

長野県オリジナル品種の秋映、シナノスイート、シナノゴールドはりんご三兄弟と呼ばれており、生産や販売に特に力を入れているようです。りんご三兄弟という名称は登録商標まで取得しています。

長男が秋映くん。収穫時期は9月下旬〜10月中旬で、三兄弟の中で一番早く店頭に並びます。秋映は名前のごとく赤い色が本当に鮮やかです。

 

次男はシナノスイートくん。収穫時期は10月上旬〜下旬。酸味が少なくとても甘いです。

 

末っ子はシナノゴールドくん。この子だけ皮の色が黄色です。収穫時期は10月中旬〜11月上旬。貯蔵性がいいので冷蔵では3ヶ月も保つそうですよ!

 

甘みの強いりんごが好きな私はりんご三兄弟はどれもオススメ、というか大好きです。黄色のりんごは王林のように酸味があるかなと思っていましたが、シナノゴールドは甘いです。

 

 りんごはボケる!?

信州で「ぼけりんご」と耳にしても、りんごが痴呆状態になったと言っているわけではありません。信州では食感がシャキシャキでなくなってしまったりんごのことをぼけりんごというのです。

「このりんごぼけちゃったわ」とか「このりんご、ぼけてるでおいしくないよ」といったふうに使います。

私はどちらかというとぼけはじめたりんごが好きなんですけどね。なのでスーパーのりんごコーナーでぼけりんごを探すのが得意です。

 

おいしいりんごには蜜がある

おいしいりんごには蜜が入っていると聞いたことありませんか?

蜜は主にふじ系やデリシャス系のりんごが完熟すると入るものです。りんごの甘みである果糖やしょ糖はソルビトールから作られますが、りんごの細胞の中で糖が飽和状態になるとソルビトールが細胞と細胞の間にあふれ出て蓄積されます。これが蜜の正体です。りんごが完熟するとソルビトールは糖分に変換するのをやめて蓄積されて蜜と呼ばれる状態になるのです。

りんごの蜜の部分だけを食べた方ならわかると思いますが、蜜の部分は甘くありません。なぜなら砂糖の甘さを100とするとソルビトールはその6割程度の甘さしかないからなんです。もう、果実は十分甘くなったからこれ以上の糖は作らないぞ!という意思表示が蜜だといえるでしょうか。

 

蜜入りりんごはすでに完熟しているので早く食べてしまいましょう。また、蜜入りりんごを放っておくと蜜が果実の中に吸収されてなくなってしまうそうです。「このりんご、蜜が入ってないわ」と残念に思っていたら、実は吸収されてしまったあとだったりして……。

 

地球温暖化のせいでりんごの味が変わってきた

2013年、農研機構は長野県果樹試験場青森県産業技術センターりんご研究所と共同で行った研究の結果、温暖化に伴ってりんごの味に変化が起きていると発表しました。

どのように変わったのかというと、温暖化に伴って果実の酸含量が減少し、糖含量がやや増加しているため、りんごが甘く感じられるようになってきたというのです。

甘いりんご派の私には嬉しい変化ですが、適度な酸味を求める派のみなさんにとっては残念なお知らせです。

しかも、温暖化するとりんごは着色不足や高温障害の多発による収穫量の低下が指摘されています。温暖化の影響のせいで栽培が難しくなったためりんご農家をやめてしまおうかと考えている方の話も聞きました。

しかし、果樹試験場のみなさんは温暖化でも栽培できるおいしいりんごのために日々品種改良などの努力を重ねておられます。

 

私のオススメは安曇野のりんご

信州産のりんごはどれもおいしいですが、特に私がオススメするのは安曇野産のりんごです。

北アルプス山麓に広がる安曇野は標高600〜700メートル。水はけのよい扇状地であり、降水量が少なく、日照時間が長い、おいしいりんごを栽培するのに最適な場所なのです。

地元の松本に近いという親近感もありますが、毎年、安曇野から送ってもらうりんごにいつも蜜が入っていておいしいし、スーパーで安曇野産のりんごを購入したときもはずれがないというのもオススメする理由です。

 

f:id:pengin-dou:20201122220635j:plain

今年送られてきた安曇野のふじ

こちらは蜜が入りやすいふじだというので、実際に蜜が入っているか確認してみましょう。安曇野のりんごは袋をかけないで育てる方法が主流だというので、もしかしたらサンふじかもしれませんけど……。安曇野はサンふじのブランド産地らしいですし。

f:id:pengin-dou:20201122220934j:plain

ぱかっ

おお、蜜入り!しかしちょっと吸収されかかっておる(汗)。

とてもあまくてシャキシャキでした。あまりにおいしかったので食後だったというのにまるまるひとつぺろりと食べてしまいました(汗)。

毎年、家族が傷りんごを知り合いから購入していて、それをおすそわけしてくれるのですが、実はりんごは傷がついたものの方が甘いです。自分を守ろうとするせいで糖分が高くなると聞いたことがあります。それから、お尻の色が緑色よりも黄色いりんごの方が甘いですよ。

 

さいごに

欧米の格言には「1日1個のりんごは医者を遠ざける」というものがあるそうです。

りんごに含まれるフラボノイドやカテキンにはがん予防効果が認められており、ペクチンには整腸作用、コレステロール抑制効果、アレルギー抑制効果があるそうです。確かに身体によさそうです。また、りんごにはお通じをスムーズにする絶大な効果があると私は実感しています。外出する予定があるときにはりんごは帰宅するまで絶対に食べません。皮ごと食べるとその効果はもっと強くなる気がします。といっても私はまだ生涯で一度も便秘を経験したことがないのですが (^^ゞ

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございました!