信州松本ぺんぎん堂

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8月7日 信州松本の七夕★

こんばんは。ぺんぎん茶々丸です。

信州では今日が七夕です。

そして、松本地域の七夕はちょっと特別です。

どうしてかな?ほんの少しだけお星様に近いからかな?

理由はよくわかりませんが、七夕の今日、松本の七夕を少しご紹介します。

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以前、Twitterではつぶやいたことがあったのですが、私の故郷の松本市には七夕人形というものがあります。紙や木でできた薄っぺらいお人形(牽牛と織女)に紙でできた着物や本物の子ども用の浴衣を着せて軒下などに吊します。本物の浴衣を着せるのはもちろん木製のお人形の方です。しかし、それも昔々のお話で、いまは松本市民でも七夕人形を飾る家は少なくなっているのではないかと思います。

そんな七夕人形が、今年はJR松本駅にたくさん飾られたようです。

このTwitterの写真にあるのが七夕人形です。

 

昔はうちにもありました。 

この七夕人形、毎年ほしいほしいと思っているのですが、コロナが流行っていたりしてなかなか帰省できずに今年も手に入れることができませんでした。来年こそは!といまから意気込んでおります(^^)v

 

そして、七夕に食べる特別な食べものもありました。

そのひとつが七夕まんじゅうです。

小麦粉にベーキングパウダーや重曹などを入れて生地を作り、中にあんこを包んで蒸し器に入れて蒸したものです。まだ私が小さかった頃、母が作ってくれた記憶があります。ふっくらふかふかな生地にあんこが包まれていて、生地は小麦粉ですが真っ白ではなくちょっと黄色味がかっていたいたような……。そのとき以降我が家に登場したことはないのでよく覚えていません。

こちらに作り方が乗っているので興味のある方は見て見てくださいね。

<JA長野県 おらほの味 夏の味は七夕まんじゅう>

 

そしてもうひとつがほうとうです。

ほうとうというと山梨県の煮込みうどん的なほうとうを思い浮かべる方が多いと思いますが、松本市ほうとうはちがいます。きしめんのような平べったくて太い麺にあんこがからめてあったりきな粉がからめてあったりするものです。多分、スーパーで買ってきたきしめんにあんこかきな粉をまぶしたら手軽に味わえると思います。

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農林水産省 食文化 うちの郷土料理 たなばたほうとう 長野県」より

ほうとうは小学校の給食のメニューにもありました。なので私が山梨県式のほうとうを知ったのは恥ずかしながら成人してからでした。初めて山梨県式のほうとうを見たときには「うっそー、これがほうとう?普通のうどんじゃんねえ?」と思ってしまいました。ところが、松本のほうとうの方が実はマイナーだったんですよね。かなり衝撃的でした。

 

農林水産省のうちの郷土料理のページによりますと、七夕まんじゅうもたなばたほうとうも七夕人形を縁側に吊してお供えして食べたもののようです。

西に北アルプス、東に美ヶ原高原が望める松本市は、長野県のほぼ真ん中に位置する山岳都市。松本城の城下町として栄え、歴史を感じる風情ある街並みは、「松本市景観百選」にも選ばれている。街と田舎がほど良く共存する松本市は、街中から少し離れればのどかな田畑が広がる。山を見つめ、自然のうつろいを感じながら暮らす長野県では、年間行事が月遅れや旧暦でおこなわれることが多い。松本地域では、七夕行事は月遅れの8月7日におこなわれており、厄払いを意味する紙や着物でつくられた七夕人形を縁側に吊るし、ほうとうやまんじゅうを供える風習が江戸時代頃から続いている。松本地域周辺では、以前はどこの農家でも小麦をつくっていたもので、原料の小麦がとれる時期がちょうど七夕と重なっていたことから、七夕につくって供えるようになったといわれている。「七夕ほうとう」は、ほうとうと呼ばれる小麦粉でつくった太い麺に小豆あんやきなこを和えたもので、松本地域では、この時だけの特別な料理として食べられている。また、「七夕まんじゅう」は、月遅れの七夕に供える風習が安曇野地域でも残っており、小豆あんを包んだ新小麦でつくった七夕まんじゅうをつくって神様に供える。

農林水産省「うちの郷土料理」より引用

たなばたほうとう 長野県 | うちの郷土料理:農林水産省

どちらの食べ物も素朴ですが、昔はお母さんやおばあちゃんが神様への感謝を込めつつ子どもたちの成長を願ってこしらえてくれた特別なごちそうだったのだと思います。こういうほっこりしたところが田舎っていいな〜って感じさせてくれるところだったりします。子どものうちにはこのよさはわからず、故郷を離れてからいいなとしみじみと思うんですけどね。

ところで、今日の東京では雨でしたが松本では牽牛・織女は逢えたのかな?まあ、私は地上波例え雨でも雲の上で密かに逢瀬を楽しんでいると考える派なんですけどね。

本日も最後までお読みいただきありがとうございました。