信州松本ぺんぎん堂

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信州は縄文時代から栄えていたんだゾ

どうもこんばんは、茶々丸です。

突然ですがわたくし、日本史が好きなんです。半藤一利さんとか出口治明さんとか渡部昇一さんとか関裕二さんとかの本を喜んで読んでしまうようなタイプです。全部しっかり頭に入っているかというとそれはまた別のお話なんですけど(汗)。

そんな私が3〜4年前から気になっているのが縄文時代です。
実は、我らが信州は縄文時代にはとても栄えていたのです。
昨年は松本市立考古博物館へ行き、松本で出土した縄文土器や縄文のアクセサリーなどをじっくり見学しました。子どもたちが土器を触ったり弓矢で的を射る遊びのコーナーも全力で楽しんでしまいました。好奇心は止められないぜ! ……まあ、平日で人がいなかったからできたのですが。
そのとき博物館でいただいてきたのが下の地図。このほかにもあと5枚あるのですがとりあえず全体像が見えるものを貼り付けてみました。

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by 松本市立考古博物館

 地図のまん中の左側にピンク色の三角地帯がありますが、そのあたりは中山と呼ばれる場所で、たぶん松本市で一番大きな墓地「中山霊園」があることで知られています。現在も霊園なのですが、古墳の密集度からいって、縄文の昔から中山は霊園に相応しい土地だったんだなあと思いました。何か死者を慰めるのによきことのある地だったのかもしれませんね。

matsu-haku.com

 

そんなわけで我が信州の縄文時代について知りたくて信州の縄文時代が実はすごかったという本という本を買ってしまいました。帯に書いてあった縄文時代中期・八ヶ岳そこはニッポンの銀座だった。という文章も気になったし。

この本ではそもそも縄文時代とはいつのことなのかということから始まって、いまから5000年前の八ヶ岳周辺の繁栄の秘密を探っています。写真と図解が満載なので子どもでも楽しんで読むことができそうです。出土した土器や土偶の写真も豊富で、縄文時代を知る入門書としても使えるかもしれません。


八ヶ岳を中心として栄えたおよそ5500〜4500年ほど前の縄文中期の文化を「井戸尻文化」というそうです。これは信州が誇る縄文の繁栄で、前後の時期に比べてずば抜けて遺跡の数が多く、国宝「縄文のビーナス」や国重要文化財「藤内遺跡の土器」など様々な傑作が作られた時期でもあります。
この八ヶ岳縄文人はいくつものムラを作り、遺跡からは木の実で作ったパンやクッキーのようなものも出土しているし、豆を育てていた形跡や森を管理していた形跡も見つかっているそうです。すごくないですか?

私が子どもの頃に学校で教わった「縄文時代は槍や棍棒を持って獣を追いかけていて農耕もしておらず、高度な文化持った弥生人が大陸や半島から渡ってきて農耕と文化をもたらした」といった歴史観は嘘だったことがわかりますね。最近ようやく認められてきた縄文時代ですが、私の子どもの頃の社会科の授業では原始人並の扱いだった気がします。


そして、八ヶ岳周辺は縄文時代に欠かすことのできなかった黒曜石の産地でもあるんです。信州の黒曜石は石器の材料として旧石器時代から使われ続け、縄文草創期〜早期には長和町(ながわまち)の星糞峠で黒曜石を採掘し加工して運び出していた痕跡が見つかっています。星糞峠ってすごい名前ですね。これはそのまま「ほしくそ」と読みます。Wikipediaには

星糞」は、雨が降って地表に露出した黒曜石の破片を「空のが落とした」とみなしたことに由来する。

と書いてありました。お星様のうんちですか………。

 

そしてなんと信州産の黒曜石は遠く青森の三内丸山遺跡、北海道の館崎遺跡からも出土されているそうです。縄文人たちも大切な品を持って日本中を旅していたんですね!

この話に触れてどうしても黒曜石がほしくなり、Amazonで黒曜石の勾玉を買ってしまいました(≧∀≦) お星様のうんちっちとは思わないようにしますw。

本当は長和産の黒曜石がほしいのですが、それはコロナ騒ぎが収まって気持ちよく信州に行かれるようになってから星糞峠にある黒曜石体験ミュージアムに行って買うことにします!

www.hoshikuso.jp


信州が縄文時代に絢爛と栄えていた事実に誇らしい気持ちを抱きつつ、若干のさみしさもを感じてしまいました。それは私の生まれ故郷・松本はこの縄文銀座から大分離れているせいかさっぱり触れられていなかったからです。一体、松本の縄文人たちはどのように暮らしていたのでしょう。我が先祖は……あ、父も母も松本市の出身じゃなかったわ(汗)。

そうではありますが、愛着ある松本の縄文時代に少しでも触れるべく、来年は松本にあるたくさんの古墳を見学に行くつもりです。そのためにも早く新型コロちゃんが収束しますように!

 

本日も最後までお読みいただきありがとうございました!

 

 

こちらの本は小学生くらいから読むことができそうですよ(^^)