suwazineを読んで縄文時代に触れる
こんばんは、茶々丸です。
以前、suwazineという諏訪の雑誌をご紹介しました。
shinsyu-matsumoto-pengin-dou.hatenablog.com
すると先日、Twitterでsuwazineは諏訪人、諏訪神、諏訪のzine(雑誌)というトリプルミーニングになっているのだということを教えてくださった方がいらっしゃいました。
「おお、なんとよく考えられた誌名なんだろう!」と感動した茶々丸は早速バックナンバーを4冊購入してしまいました(笑)。
今回ご紹介するのはそのうちの03号で「醸し国」という特集が組まれたものです。
「醸す」といえばこのsuwazineの発行は信州松本ぺんぎん堂ではおなじみの宮坂醸造さん。
この特集にはさぞかし思い入れがあるに違いない、日本酒の特集かな?と想像しつつページをめくりましたが、諏訪の醸す歴史も宮坂醸造さんのお考えも私の思考などよりも遥かに深遠なのでした。現在も酒蔵や味噌蔵など発酵食品の蔵が多く建ち並びますが、醸すという行為はずっとずっと昔から諏訪の地で続けられてきたと、なんと縄文土器の写真から特集「醸し国」は始まるのです。
このページの写真の土器は右が酒器とされるもの。左が豆の痕を残す土器で、「豆があったのならもしかしたら醤(ひしお)のような発酵調味料も作られていたかも?」という想像をかき立てるものです。以前も歴史や縄文時代が大好きだという記事を書いた私にとって、こんなわくわくする特集はありません。
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実は2年ほど前だったと思うのですが、発酵学の権威である小泉武夫先生の「聴く歴史・古代『以外に豊かだった縄文人の食生活』」という公園をAmazon Audibleで聞いていたので、縄文人がワインのようなものを飲んだりどんぐりのクッキーを食べていたというお話は知っていたのですが、その痕跡が見つかったという土器の写真は初めて見たのでとても嬉しかったです。
酒器とされる縄文時代特有の紋様がない土器<有孔鍔付土器>は諏訪の大ダッショ遺跡から出土したもので、革袋の形を模したものなのだそう。革袋だから紋様がないのか。
そして、suwazineにははっきり書いてありませんが、小泉先生のお話によると縄文時代には日本酒が発明されていたというのです。ということは、この諏訪の地の日本酒は縄文時代から連綿と続いてきたということになるでしょうか。わくわくします。
ちなみに小泉先生は福島県の造り酒屋の6人きょうだいの末っ子として生まれたのだそうです。もう発酵学を極めるしかない運命にあるようなお方ですね。
ほかに特集では茅野市の御座石神社のどぶろく祭、絹糸から信州味噌の最大生産地となった岡谷、昔ながらの製法で作られた味噌などが紹介され、大変興味深い内容になっています。
これだけ情報量があって300円は信州好きにはかなりお得だと思います。
今回suwazineを宮坂醸造さんから取り寄せたときに一緒に梅酒を購入したのですが、醸しの長い長い歴史を持つ諏訪や岡谷の発酵食品も食べたくなってしまいました。そして、私はあまりお酒を飲まないのにどぶろくというものに興味が出てきてしまいました。甘酒みたいな見た目だけどどんなお味なんだろう?甘酒みたいなつもりで飲むと「うほーーーーっ」と口から火を噴くことになってしまうでしょうか?
しかし、諏訪のことを知れば知るほど縄文時代に近づけるような気がして、茶々丸はますます諏訪のことを知りたくなります。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました!