信州松本ぺんぎん堂

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諏訪湖の成り立ちをsuwazineで知る

東京は突風が吹き荒れている夜ですが、みなさんお元気ですか?

どうも、茶々丸です。

 

早速ですが、先日、とても興味深い雑誌を見つけてしまいました。それがこちら!

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suwazine 02

その名も「suwazine」。なんとなんと諏訪の雑誌です。suwazineは=諏訪人でしょうか?

ネットでこちらの雑誌に諏訪湖の成り立ちが書いてあると紹介されていたのを見てすぐに取り寄せました。その発行元もすごいんです。なんと、諏訪の酒「真澄」でお馴染みの宮坂醸造なんです。御柱のあった2016年、御柱を機に「真澄のふるさと・諏訪のことをもっと知ってほしい、好きになってほしい、諏訪のあれこれを掘り下げて考えてみたい」、との社長さんの思いから誕生したようです。地元への愛をこのように形に出来るのは素晴らしいです。

しかも、小冊子ということだからでしょうか、1冊のお値段は300円とリーズナブル。私は宮坂醸造のオンラインショップで購入したのですが、送料もかからず。なんと良心的なんでしょう。私はお酒は飲まないのですが一気に宮坂醸造贔屓になってしまいました。

www.masumi.co.jp

ちなみに宮坂酒造の真澄は以前藤森慎吾さんがYouTubeチャンネルで飲んでいたことを紹介させていただいています。

shinsyu-matsumoto-pengin-dou.hatenablog.com

 

さて、購入した雑誌「suwazine 02」の話に戻りますと、特集のタイトルも「諏訪の海」で止まらずに「諏訪の海は」と副助詞がついているところがすごくいいです。

さて、その特集の諏訪の海ですが、Chapter1ではいまから120万年以上前には諏訪湖はなく、フォッサマグナの一番西にある糸魚川ー静岡構造線由来の断層が動き出したことから諏訪湖が誕生していく成り立ちが紹介されていました。

続くChapter2では諏訪湖の大きさの移り変わりが紹介されていました。

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諏訪湖の水位の移り変わり

内側の青い線が低水位期の諏訪湖周辺のライン。低水位期は旧石器時代縄文時代にかけてのころだったようです。そして外側の青いラインが最高水位期の諏訪湖周辺のライン。最高水位期は古墳時代平安時代ごろのようです。諏訪大社上社本宮は最高水位期のラインギリギリの場所にありますね。そして、この青いラインがいまの諏訪湖と全く別の形をしているのも面白いです。諏訪盆地が今の形になったのはおよそ2万年前で、その頃、諏訪にはすでにご先祖さまたちが暮らしていたそうです。

特集のChapter3ではかつて湖だった場所の地図があり、高島城は築城当時「浮城」といわれた通り、周囲を湖、湿地、田んぼ、河川に囲まれていたことなどが書かれています。これは諏訪人にはたまりませんね。地元のこういう歴史が知りたかった〜!という人は多いのではないでしょうか。それとも諏訪に暮らす人には常識なのかな?

 

特集以外で私が気になったのは「おらほの鎮守さま」というコーナーです。信州人以外の方のために解説すると「おらほ」というのは信州弁で「俺」とか「自分」といった意味です。なのでこの場合は「おれんとこの鎮守さま」といったような意味になります。

02号はこのコーナーの第1回目で、岡谷市小坂の「御頭御社宮司神社(おんとうみしゃぐじじんじゃ)」が紹介されています。なぜ私が気になったかというと以前ブログで「古代諏訪とミシャグジ祭政体の研究」という本を読んだ感想を書いたくらい古代諏訪とミシャグジ神に興味があるからです。

shinsyu-matsumoto-pengin-dou.hatenablog.com

岡谷の御頭御社宮司神社も不思議なところで、丘の急斜面に鎮座しているのですが、実はこの丘が古墳だというのです。しかも、古墳の斜面が崩れた部分からは白化したタニシの貝殻が大量に出てくるのだそうです。古墳が貝塚を兼ねていることは聞いたこともないし、湖岸だったとするには標高も高すぎるのだとか。古代人は何を思って古墳にたくさんのタニシを捨てた、あるいは埋めたのでしょうね。この古墳に埋葬された人がよっぽどタニシが好きだったのか、それとも階を捨てるのに手頃な場所だったのか、はたまたタニシを使った神事が行われていたのか………。真相はわかりませんが古代史はロマンがあって好きです。

私はまだsuwazineの02号しか読んでいませんが、ほとばしる諏訪愛に圧倒されました。ほかの号も読んでみようかな。

ということで、本日も最後までお読みいただきありがとうございました!