信州松本ぺんぎん堂

信州にまつわる情報を愛を持って発信しています!

”経年美化”の宝庫・松本民芸館

こんばんは、茶々丸です。

松本経済新聞松本民芸館で「玩具人形展」 郷土玩具や人形130点、寒い時期を彩るという記事を見つけました。

https://matsumoto.keizai.biz/headline/3260/

松本民芸館のホームページには

家の繁栄や無病息災、子どもの健やかな成長などを願う人々の心が感じられる郷土玩具や人形およそ130点を展示しています。

 冬の生活にいろどりを添える玩具類を鑑賞いただき、民芸の持つ素朴で潤いのある美を堪能いただければ幸いです。

とあります。冬の郷土玩具ってどんなものでしょうね?土人形とか張り子とかですかね?

この展示は3月14日まで開催されているそうです。

matsu-haku.com

 

実はわたくし、松本民芸館が大好きなのでございます。なぜなら、建物フェチだから。ここは城下町松本らしい風情のある美しい建物なのです。だからみなさんにもぜひ見てほしいなと思い今日はこの博物館を取り上げた次第です。

f:id:pengin-dou:20210129212535j:plain

凜とした門構え

どうですか、この風格。ちゃんと背筋を伸ばしてからじゃないと足を踏み入れられないような威厳を感じます。これは5年ほど前の夏に訪れたときの写真なのですが、いま見てもときめきます。横溝正史の映画に出てきそう?いや、それよりもっともっとずっと清々しいイメージです。

 

f:id:pengin-dou:20210129213916j:plain

経年美化した家具

展示物である調度品も素敵なんですよ。ここにこのまま住みたいくらいです。

松本民芸館は1962年に松本中町にある老舗民芸品店「ちきりや」の初代主人・丸山太郎さんによって開設され、1983年に土地、建物、丸山さんが自力で集めたおよそ6800点のコレクションが松本市に寄贈されました。

丸山さんは柳宗悦民藝運動(日常的な暮らしのなかで使われてきた手仕事の日用品の中に美を見出して活用する運動)に共鳴して民芸品を集めたとのこと。確かにこの展示を見ても椅子といいテーブルといい箪笥といい、すべて日常生活で使われてきたもののようです。

visitmatsumoto.com

三浦春馬さんが「経年美化」という素晴らしい言葉を生み出しましたが、ここで展示されている家具や調度品はまさに経年美化したものばかりです。経年美化とは職人が心を込めて作ったものを大事に使うという、作り手と使い手双方の”もの”に込めた愛がなければ起こらない変化で、どちらの愛が欠けても起こらないことかもしれません。

 

f:id:pengin-dou:20210129212808j:plain

松本民芸家具?

松本民芸館にある椅子やテーブルは松本民芸家具なのかなと勝手に推測していますが、松本民芸家具は使えば使うほど美しく経年美化していきます。いや、自分では持っていないのですが、松本にある喫茶店やホテルなどに置いてあるのを見るとそう感じます。

松本民芸家具もやはり柳宗悦民藝運動に感銘した方が昭和23年に始めたものです。和洋折衷の美しい木造家具なので和室にあっても洋室にあっても見事に調和します。私もいつかは松本民芸家具に囲まれた生活をすることが夢です。

 

matsumin.com

story.nakagawa-masashichi.jp

 

ということでみなさんも松本民芸館で経年美化した民芸品に囲まれてみてはいかがでしょうか。静かな博物館で長い年月人の営みと共にあった道具に囲まれると時間旅行したような気分になれますよ。

それでは、本日も最後までお読みいただきありがとうございました。