信州松本ぺんぎん堂

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ブランチにもぴったり「にらせんべい」

どうもこんばんは、茶々丸です。

今回も信州の郷土料理をご紹介していきます。

それがこちら!

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農林水産省食文化「うちの郷土料理」より

チヂミじゃないですよ、にらせんべいです。

今回はこのにらせんべいについて書いていきますので、どうぞ最後までお付き合いください。

 

私とにらせんべいとの出会い

上の写真は農林水産省うちの郷土料理からお借りしました。

私がにらせんべいを知ったのは成人してからです。友人Aちゃんの家にお邪魔したときにAちゃんのお母さんが作ってくれました。お母さんが作ってくれたにらせんべいは農林水産省の写真とは見た目が違ってホットケーキのように丸のまま出てきて、にらも生地に刻んだものがたくさん入っているのではなく、長いままのものが2本ほど渦を描くように入れてありました。多分、フライパンの上に生地を広げてから飾るようににらを入れたのだと思います。そして生地の色ももっとずっと茶色でした。私は「えっ、どうしてホットケーににらを入れたの!?」と思いましたが、違ったのです。

私が初めて見る料理だというとお母さんは

「やーだ、知らんだ?にらせんべいって言うだよ」

と笑いました。

「信州の郷土料理だに」

とお母さんは続けましたが、私と一緒にそのお宅にお邪魔していた友人Bちゃんも知りませんでした。

それもそのはず、後々知ったことですがにらせんべいは北信地方の郷土料理だったのです。松本出身の私とBちゃんが知らなかったのも無理はありません。長野県はそれほど広いのです。もしかしたらAちゃんのお母さんは北信のご出身だったのかもしれません。

ちなみにAちゃんちでいただいたにらせんべいのお味は、甘みをつけた生地に味噌が入っていて(味噌が入っているから茶色かったのです)ホットケーキとはまたひと味違ったおいしさがありました。

 

にらせんべいはなぜ生まれたのか?

いまでは信州全域で食べられるようになったおやきも北信地方発祥でしたが、おやき、にらせんべいと北信地方で粉ものが食べられるようになったのにはわけがあります。山に囲まれた北信の山間部では急斜面が多く、水田で米を栽培するよりも畑で麦を栽培する方が多かったことが理由のひとつ。また、お米は大変貴重だったのでお米の節約のためにもおにぎりではなく小麦粉で作ったおやつを作って田んぼへ持って行き農作業の合間の「おこびる(注:信州の方言で田植えなど農作業の合間に食べるおやつのこと。”おこびれ”と言うところもあります)」に食べていた、という背景もあるそうです。

この薄焼きに「にら」が入れられるようになったのも北信地方の地形や気候のためでした。作物の栽培が難しい土地でもにらは栽培が簡単なうえ雪が積もる冬以外はいつでも収穫できるので、どこのお宅でも庭先に植えていたからなのだそうです。郷土料理って本当にその土地を表すものなんですね。

 

昔は農作業の合間のに食べられていたようですが、いまはおやつで食べることが多いのでしょうか?個人的にはブランチに食べてもいいような気がします。朝食べるのもいいかもしれませんが「朝からにらってどうよ?」と一瞬思いました。けれど、炭水化物とお野菜を同時に摂ることができて健康的な気がします。にらは滋養強壮にもいいですし。

 

にらせんべいを作ってみるゾ

Aちゃんの家でいただいたにらせんべいがおいしかったので、私は自分でも時々作るようになりました。作り方を調べてみるとそれぞれの家庭で違うようで、水溶きした小麦粉ににらを入れてせんべいのように薄く焼くお宅もあれば、Aちゃん家のように生地に味噌を入れて焼き上げるお宅もあり、焼き上がったにらせんべいをそのまま食べるお宅もあれば砂糖醤油か砂糖を入れた味噌をつけて食べる家もあるそうです。焼き方もホットケーキのようにするお宅、お好み焼きのようにするお宅、フライパンにうす〜く伸ばしてカリカリに焼き上げるお宅もあるなど様々なよう。私も自分のやり方で自由に焼いていいんだなと肩の力が抜けました。

ということで今回も茶々丸自身がレッツクッキングしたいと思います。

使った材料はこちら。

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なるべく小麦粉を摂らないようにしているのでカルディで購入した米粉のパンケーキミックスを使います。お米を節約するために生まれたにらせんべいを作るのに米粉のパンケーキミックスってどうよ?と思われるかもしれませんが気にしない(笑)。

写真にはたまごがひとつしか映っていませんがこのパンケーキミックス一袋に必要なたまごの数は2個です。たまごは松本市会田共同養鶏組合のものです。

私がパンケーキタイプのにらせんべいを作るのは多分、初めて食べたにらせんべいがそういうタイプだったからその影響です。生地に味噌を入れるのもそうですが。

今回使う味噌は液体の赤だし。長野市に本社があるマルコメのものです。普通の味噌を頑張って溶くよりも簡単にできます。赤だしなのは私が赤だしが好きで常備しているからです。信州の郷土料理だから普通の信州味噌を使おうかとも思ったのですが溶く手間を省きました。

 

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にらは冷凍保存してあったものを使いました。

 

茶々丸式にらせんべいの作り方はいたって簡単。パンケーキミックスの袋の裏に書いてある作り方に味噌とにらが加わるだけです。液味噌は大さじ1くらいを目分量で投入しました。

そしてフライパンで焼いたらできあがり。

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茶っ!!

赤だしの威力で真っ茶色!!  にらも端っこの方にちょっと見えているだけになりました。決して焦げ焦げなわけではないんですよw。

そして、砂糖醤油を付けて食べるお宅もあるとのことなので今回私はある秘蔵のものをつけて食べることにしました。

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かなりおいしいですっ!

養命酒製造旨味くるみ味噌です。どんなお味かというと五平餅に塗られている味噌の味です。養命酒のものは何を食べてもおいしくて大好きです。この旨味くるみ味噌は茶々丸のお気に入りです。茹でたインゲンをあえてもおいしいですよ。

 

見た目はともかく自分で作ったにらせんべいもおいしかったです。ブログでちょくちょく料理をのせていますが毎回見た目に難があることは反省しています(汗)。

ということで、にらせんべいもとっても簡単に作ることができますのでみなさんもぜひチャレンジしてみてくださいね。

本日も最後までお読みいただきありがとうございました!